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磁気シールの構造・仕組みを徹底解説!カスタム設計の重要性とは - 株式会社モアテック

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磁気シールの構造・仕組みを徹底解説!カスタム設計の重要性とは

カスタムする前に基本構造を知ろう!磁気シールの基礎知識を解説

磁気シールを導入する前に構造や動作原理を知っておきたい。そのような方向けに以下を解説します。

  • 磁気シールの基本構造と仕組み
  • 磁気シールの動作原理
  • カスタム設計の重要性

磁気シールの基本を学びましょう。

磁気シールの基本構造と仕組み

磁気シールの基本構造と仕組み

磁気シールとは、回転運動を行う部品において、気体や液体の漏れを防止するためのシール部品です。磁気シール最大の特徴は、磁性流体と呼ばれる特殊な液体を用いることで、非接触でシールを行う点です。これにより、従来のシール方式に比べて、摩耗や発塵が少なく、長寿命を実現できるというメリットがあります。

磁気シールとは何か?その特性を解説

磁気シールとは、回転運動する部品を密封するためのシール部品です。磁性流体と呼ばれる特殊な液体を磁力で保持することでシール機能を実現しています。

磁気シールの最大の特徴は、摩擦が生じないことです。一般的なシール部品では、回転部分と接触することで摩擦や摩耗が発生し、部品の寿命を縮める原因となります。しかし、磁気シールは磁性流体を利用することで非接触でのシールが可能になるため、摩擦や摩耗を発生させません。この特性により、磁気シールは長寿命、高真空、クリーンな環境での使用に適しているでしょう。

具体的には、磁気シールは磁石、ポールピース、回転軸で構成された磁気回路の中に磁性流体を注入することで機能します。ポールピースと回転軸の隙間に磁性流体が引き寄せられ、リング状のシールを形成します。このシールによって、気体や蒸気、ミストなどの漏れを効果的に防ぐことが可能です。高速回転する部品にも適用できるため、さまざまな産業分野で活用されています。

磁気シール内部の構造:磁石・磁性流体・ポールピース等の役割

磁気シールは、主に磁石、磁性流体、ポールピース、回転軸の4つの要素で構成されています。それぞれの役割を以下にまとめます。

磁石

磁場を発生させる源です。磁性流体をポールピースと回転軸の隙間に吸着・保持するために必要な磁力を生み出します。

磁性流体

磁石によって引き寄せられ、ポールピースと回転軸の隙間に保持されることで、シール機能を果たす特殊な液体です。Oリングのように機能しますが、液体のため摩擦がなく、摩耗しません。

ポールピース

磁性材で、磁石と対になって磁気回路を形成し、磁性流体を保持するための部品です。回転軸との間に微小な隙間を作り、そこに磁性流体が充填されることでシールが形成されます。

回転軸

磁性材で、回転運動を伝える軸です。ポールピースとの隙間に磁性流体が保持されることで、回転しながらもシール性を維持可能です。

磁気回路は磁石とポールピースと回転軸で構成され、この磁気回路によって磁性流体が回転軸の周りにリング状に固定されます。このリング状の磁性流体が、軸が高速回転しても摩擦を生じさせないシール材として機能します。1段の磁性流体で耐えられる圧力差は低いため、高い差圧が必要な場合は複数段のシール構造にすることで対応可能です。

磁気シールがシール機能を果たす仕組み

磁気シールは、磁性流体と磁場の働きによってシール機能を実現しています。回転軸と固定部(ポールピース)の隙間には、磁石によって強力な磁場が形成されています。この磁場に引き寄せられた磁性流体が、隙間を埋めるようにリング状に保持されることで、液体でありながらOリングのようなシール材として機能します。

磁性流体は、ナノメートルサイズの強磁性体粒子を液体中に分散させたものです。磁場がかかると、これらの粒子が磁力線に沿って整列し、液体全体が磁化されます。このため、磁性流体は磁石に引き寄せられ、磁場の強い部分に留まろうとします。

磁気シールでは、この性質を利用して磁性流体を回転軸とポールピースの隙間に閉じ込めることが可能です。磁性流体は液体のままであるため、回転軸が高速で回転しても摩擦が生じにくく、発熱や摩耗が抑えられます。

磁気シールの動作原理

磁気シールの動作原理

磁気シールは、磁性流体の磁気特性を利用してシール機能を実現します。磁性流体は、磁場に引き寄せられる微細な磁性粒子を含んだ液体です。この磁性流体を磁石とポールピースで形成された磁場中に配置することで、液状のOリングとして機能させます。動作原理は以下のとおりです。

  • 磁場の形成:磁石とポールピースによって強力な磁場が形成されます。
  • 磁性流体の保持:磁場によって磁性流体が回転軸とポールピースの隙間に引き寄せられ、保持されます。
  • シール機能の発揮:磁性流体は、磁場によって強固に保持されるため、圧力差があっても外部に漏れ出すことなく、シール機能を果たします。

磁気シールは、非接触でシールできるため、摩擦や摩耗が発生せず、長寿命で高真空環境にも対応可能です。また、高速回転にも適しており、さまざまな用途で利用されています。

カスタム設計の重要性

磁気シールは、お客様固有のニーズに合わせてカスタム設計されることが重要です。なぜなら、用途や動作環境によって、最適な磁気シールの仕様は異なるからです。例えば、高速回転用途では、標準品よりも耐圧性が高い磁気シールが必要になります。また、高温環境下では、耐熱性に優れた材質を用いた磁気シールが求められるでしょう。カスタム設計では、以下の要素を考慮します。

  • 荷重条件:ラジアル荷重、アキシャル荷重、モーメントなど
  • 適用流体:腐食性、粘性、温度など
  • 動作環境:温度、圧力、真空度、雰囲気など
  • 回転数:高速回転、低速回転など
  • 耐圧性:正圧、負圧、差圧など
  • 寸法:軸径、フランジ径、全長など

カスタム設計により、お客様の装置に最適な磁気シールを提供できます。株式会社モアテックでは、お客様のご要望に応じて、カスタム設計の磁気シールを提供しています。どのような磁気シールが自社に合っているか分からない。そのような磁気シールに関するご相談も、お気軽にお問い合わせください。

磁気シールの相談は株式会社モアテックにお任せください

磁気シールは、高度な技術と精密な設計が求められる特殊な製品です。株式会社モアテックは、磁気シールの開発・製造・販売を自社一貫体制で行っており、高品質な製品を安定供給しています。お客様のご要望に合わせたカスタム設計にも対応しており、さまざまな用途に最適な磁気シールを提供しています。磁気シール導入にあたって、このようなお悩みを抱えていませんか?株式会社モアテックでは以下のさまざまなお悩みにも対応しています。

お悩み株式会社モアテックの対応
用途に適した磁気シールが分からないお客様の用途・使用環境を丁寧にヒアリングし、最適な磁気シールをご提案します。
特殊な形状の磁気シールが必要豊富な設計・製造経験に基づき、お客様のニーズに合わせたカスタム設計を承ります。
高品質な磁気シールを安定供給してほしい自社一貫体制による製造管理で、高品質と安定供給をお約束します。
導入後のメンテナンスが不安導入後のサポート体制も万全です。お気軽にご相談ください。

株式会社モアテックは、お客様の課題解決に貢献するため、最適なソリューションを提案いたします。磁気シールに関するご相談は、お気軽にお問い合わせください。経験豊富なスタッフが丁寧に対応させていただきます。

磁気シールの構造についてのお問い合わせは式会社モアテック

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