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真空シールとは?仕組み・種類・用途を分かりやすく解説 - 株式会社モアテック

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真空シールとは?仕組み・種類・用途を分かりやすく解説

真空シールとは何?活躍する業界例も含めて解説します

真空シールのことをよく分からない方に向けて以下を解説します。

  • 真空シールの役割や重要性とは?
  • 真空シールの種類と特徴
  • 真空シールが活躍する業界と利用例

まずは真空シールを理解しましょう。

真空シールの役割や重要性とは何か?

真空シールの役割や重要性とは何か?

真空シールとは、文字どおり「真空状態を保つためのシール」のことです。完全な真空状態を作り出すことは現実的には不可能ですが、さまざまな産業分野において、限りなく真空に近い状態を作り出し、それを維持する技術が求められています。

真空状態を維持する技術

真空状態とは、大気圧よりも低い圧力の空間の状態を指します。真空状態を人工的に作り出し、そして維持するためには高度な技術が必要です。真空状態を維持する技術は、さまざまな分野で応用されています。代表的な例として、半導体製造プロセスや真空乾燥などです。このようなプロセスにおいて、真空状態を維持することは非常に重要です。

真空状態を維持するための技術の一つとして、真空シールがあります。真空シールとは、真空状態を維持するために、気体の漏れを防ぐための部品、シール(密封装置)のことです。真空シールは、真空装置や真空機器において、シャフトが回転しながらも真空と大気を遮断する重要な役割を果たします。真空シールの種類はさまざまですが、目的に応じて適切な真空シールの選択が必要です。

真空状態を維持するためには、真空ポンプを使用して装置内の空気を排出し、真空状態を作り出す必要があります。また、真空計を使用して装置内の圧力を監視し、真空度を維持する必要があります。真空状態を維持することは、高品質な製品を製造するために不可欠な要素です。

真空シールの役割と重要性

真空シールは、真空状態を維持するために不可欠な技術です。高度な技術が必要とされる半導体製造工程などの精密機器において、真空シールは重要な役割を担っています。真空シールの主な役割は以下のとおりです。

高いシール性能(気体・液体の漏れ防止)

回転中のシャフトと固定部の間を液体で密封するため、真空と大気を確実に遮断し、気体の漏れを防ぎます。真空装置などの厳しい環境に最適です。

摩擦レスによる長寿命・省メンテナンス

磁性流体による非接触シールのため、シャフトとポールピースの間に摩擦や摩耗が発生せず、従来の機械式シールに比べて大幅な長寿命化と省メンテナンスを実現します。

高真空環境下への対応

10⁻⁶Pa以下の超高真空環境でも安定して使用可能です。

高速回転への対応

液体シールのため、損失トルクは小さく、高速回転時にもシール性能を維持することができます。半導体装置など高速駆動が求められる用途にも適しています。

クリーン環境に最適

固体同士の接触がないため、摩擦によるパーティクル発生がなく、クリーンルーム対応機器にも使用可能です。

真空シールが正しく機能することで、以下のメリットが得られます。

  • 製品品質の向上:真空状態を維持することで、高品質な製品の製造が可能になります。
  • 装置の安定稼働:真空状態を維持することで、装置の安定稼働につながります。
  • プロセス効率の改善:プロセスを最適化することで、製造効率を向上できます。
  • コスト削減:不良品の発生を抑制し、メンテナンス頻度を減らすことで、コスト削減につながります。
  • 作業環境の改善:有害物質の漏洩を防ぎ、安全な作業環境を確保します。

真空シールは、さまざまな産業分野で利用されており、それぞれの用途に適した材質・形状・構造のシールが選択されます。適切な真空シールを選択・使用することで、装置の性能を最大限に発揮し、高品質な製品の製造が可能になります。

真空シールの種類と特徴

真空シールの種類と特徴

真空シールは、大きく分けて静的シールと動的シールの2種類があります。それぞれの特徴を以下に示します。

静的シール

静的シールとは、動かない部分を密閉するシールのことです。例えば、2つの面が固定されていて、その間から漏れを防ぎたい場合に用いられます。面と面をボルトで固定するイメージです。

静的シールは、固定された箇所のシールなので、相対的に低い圧力で密閉できます。動かないため、摩擦や摩耗も少なく、シールの寿命も長くなります。また、シール材の選定幅も広く、低コストで済む場合が多いです。静的シールは、真空機器や配管など、さまざまな用途で使用されています。適切なシール材を選定することで、高いシール性能を得られます。

動的シール

動的シールとは、相対的に移動する部品間で漏れを防ぐシールのことです。回転運動や直線運動など、さまざまな動きに対応できるよう設計されています。代表的な例として、軸の回転部をシールする回転軸シールや、ピストンの往復運動部をシールするピストンシールなどがあります。

動的シールは、静的シールと比べて設計・適用が複雑です。なぜなら、動的シールは、シール対象物との摩擦や摩耗、温度変化、圧力変化など、さまざまな要因に耐える必要があるからです。これらの要因により、シール性能が低下したり、シール寿命が短くなったりする可能性があります。そのため、動的シールは、これらの要因を考慮した材質選定や構造設計が重要です。

株式会社モアテックでは、磁性流体を使った動的シールである磁気シールを開発・製造・販売しています。磁気シールは、高速回転しながら真空と大気を完全に遮断できるという特徴があります。

真空シールが活躍する業界と利用例

真空シールは、真空状態を必要とするさまざまな業界で欠かせない技術です。その用途は多岐にわたり、私たちの生活を支えるさまざまな製品の製造に貢献しています。

半導体製造の分野における真空シール

半導体製造は、極めて精密な工程の連続です。そこで活躍するのが真空シールです。真空シールは、製造装置内を真空状態に保ち、不純物の混入を防ぐ重要な役割を担っています。ゴミやチリ一つで製品の品質が大きく左右されるため、真空シールの性能は半導体製造の成功を大きく左右するといっても過言ではありません。

このように、真空シールは半導体製造工程のさまざまな場面で活躍しています。高品質な半導体製造には、真空シールの性能が不可欠です。

有機ELディスプレイにおける真空シール

有機ELディスプレイは、繊細な有機材料を用いており、水分や酸素の影響を受けやすい性質があります。そのため、製造プロセスにおいては、高真空状態を維持することが非常に重要です。この高真空状態を維持するために、真空シールが重要な役割を果たしています。

これらの真空シールは、高精度な加工技術と特殊な素材によって製造されており、高い気密性を確保しています。有機ELディスプレイ市場の拡大に伴い、高性能な真空シールへの需要も高まっており、今後の成長が期待されるでしょう。

このように、真空シールは多様な業界で利用されており、私たちの生活を支えるさまざまな製品の製造に貢献しています。

真空シールについての相談は株式会社モアテックにお任せください

真空技術は、さまざまな産業で重要な役割を担っています。株式会社モアテックは、真空シールをはじめ、磁性流体シールなど、高度な技術と豊富な経験に基づいた高品質な製品を提供しています。真空装置の開発・設計から製造、販売までを一貫して行っているため、お客様のニーズに合わせた最適なソリューションを提供することが可能です。

真空シールでお困りのことがございましたら、ぜひ株式会社モアテックにご相談ください。株式会社モアテックの真空シールは、高い気密性を誇り、さまざまな環境下で安定した性能を発揮します。お客様のご要望に応じて、最適なシールをご提案可能です。特に、株式会社モアテックの磁性流体シールは、高速回転用途で優れた性能を発揮し、「クリーン」「高真空」「長寿命」という特長を備えています。

真空装置を設計する際のご相談も承っており、経験豊富なエンジニアがお客様の課題を丁寧にヒアリングし、最適な設計・製造プランをご提案いたします。

まずはお気軽にお問い合わせください。株式会社モアテックは、お客様の真空技術に関するあらゆるニーズにお応えします。

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